自動巻き時計 ― これだけは知っておいてほしい!
自動巻き時計について、私たちは他のどのテーマよりも多くの質問を受けているよ。おそらく最も多い質問は、「本当に自動で動くのは自動巻き時計だけなの?」というもの。これははっきりと「いいえ」と答えられる。自動巻き時計は、いわゆるゼンマイが巻き上げられている間だけ動くんだ。ゼンマイは、リューズを回して手動で巻き上げるか、着用者の動きによってローターが回転し、その力でゼンマイが巻き上げられることで張力が生まれる。ゼンマイが巻かれていないと、自動巻き時計は止まってしまい、再び巻き上げるか動かすことで再始動させる必要がある。クォーツ時計の場合は、バッテリーが時計に電気エネルギーを供給している限り動き続ける。バッテリーが切れると時計は止まり、バッテリー交換が必要になる。
ゼンマイが巻かれている(自動巻き時計の場合)、またはバッテリーが満タンである(クォーツ時計の場合)なら、どちらの時計も自動的に動くよ。ここでいう「自動的」とは、時計を動かすために特別なことをする必要がない、という意味なんだ。
厳密に言えば、自動巻き時計は機械式時計の一種だよ。時計における「機械式」とは、動作に電気エネルギー源を必要としないことを意味する。機械式時計には、基本的に手巻きモデルと自動巻き時計の2種類がある。
手巻きモデルの場合、ゼンマイはリューズを回して手動で巻き上げることでしか張力を得られない。一方、自動巻き時計は、運動エネルギー(動きのエネルギー)を利用してゼンマイを継続的に巻き上げる仕組みだ。イメージしてみて。朝起きて、手首に自動巻き時計をつけて、まずは新鮮なパンを買いにベーカリーへ歩いていく。その間、腕も動くから、時計内部のローターも動く。このローターの運動エネルギーがゼンマイを自動的に巻き上げてくれる。これが「自動巻き時計」と呼ばれる所以なんだ。

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